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コンタックスGマウントをMマウントに〈改造のキモ〉
鏡胴デザインを変えたくなかったから自分で改造した

───2014/05/31───



MマウントのGXRに装着できなかったので5本とも改造してしまいました。もうオートフォーカスも効かないし元に戻すことはできません。京セラからCONTAX Gデジタルが発売されたらどうするんですか。(笑) 笑っている場合ではないですね、そうなったら完全に(泣)です。でも、今現在、対称型オールドレンズ最強のカメラで使えるようにしてやることもレンズのためかなとも思います。(言い訳です)




さて、5本のレンズそれぞれの出来具合は?
フォーカスが一番スムースなのが28mm、つぎに45mm、21mmと続きます。90mmは構造が少し違っていてフォーカスレバーを付けることができません。4本とも気持ち良く動きます。さらに重量の増加がありません。metabonesのEマウント用アダプターは実測135gあります。
35mmはフォーカスが重く、動きが一定ではありませんでした。 →再組み付け
このようにバラツキがあるのは、いわゆる「建て付け」の問題です。通常のヘリコイド操作と違って鏡胴をフォーカスリングにするわけですから接触、干渉する部分が多くなり「建て付けが悪い」と咬んでしまうのが原因だと思います。
特に35mmは前にも書きましたが分解時に1本ビスが外れずやむなくドリルを使ったため上手く鏡胴を固定できていないからです。手作業で当たりを付けてやるわけですから「建て付け」が良くなる程の精度が出るはずもありません。





この3カ所が最大の難所です。できるだけ精度を上げますが、咬んでしまってリングがスムースに回らない場合があります。



咬んでしまった時はリングを嵌めた後で3カ所のネジを締めたり緩めたりして調整します。ただし、緩めすぎるとレンズがカタカタするので注意。



右のが3本ネジ止めの調整穴。
左のはヘリコイドに直結しているビスです。こいつを堅く締めるとフォーカスリング(鏡胴)は回りません。抜けてしまわないように注意しながら少しだけ緩めます。フォーカスレバーを付けていますがこれも締め付け加減を調整します。
要は、締め付けすぎない、緩めすぎないです。



さて、35mmですが、動きが悪いのはネジが1本が外れず、ドリルを使ったため穴が大きくなってしまいネジが効かなくなったことが原因です。もう、ねじ穴が壊れそうです。さらに最大の失敗は、このリングを取り付けるボディ(下の写真)に開けた穴も大きすぎてバカになってしまったことです。



穴が壊れそうなのはアルミ板(ブルーの部分)を当てて補強しました。回転ストッパーにもなるのでスピゴット式をキャンセルするという目的は達成しています。(写真撮り忘れ)



組み立て直したときエッジ部分はヤスリ掛けしました。(効果のほどは分かりませんが)
ジャリジャリいうので丁寧に掃除をし、シリコンスプレーやグリスとか試しました。



岩田製作所さんでオーダーした真鍮製のシムリング。大きいビス穴はこのリングをレンズに取り付けるためのもの。小さいビス穴にはタップが切ってあり、4カ所でL-M変換リングを固定します。穴位置を合わせるのが結構大変。
35mmの再組み付け完了。
以前より随分良くなりました。ついでに化粧板をビス止めに変更しました。



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