デザインの好みは人それぞれだけれど、
個人的には、いかにも「カメラでございます」ってのは即却下。
例えば一眼レフのとんがり帽子。これはもうアレルギーです。
しかし、Nikon F は別。この美しい三角形、(今なら危ないからエッジをもっと丸めろとか言われるかも)
これにあこがれてNikon F を購入したのであります。ずっと後になって知った話だがデザインはグラフィックデザイナー亀倉雄策氏でした。
1964年東京オリンピックのポスターのね。
レンジファインダーのNikon SP をベースにしているにもかかわらず意匠的には全く別物のカメラに仕立てられている。寸分の隙もありません。
フイルム時代、後にCanon A1 を買い増した、でも、ほとんど使わないうちに売却。何かが違ったんだよ。カメラのデザインってそういうものだと思う。
一眼レフはデジタル時代になってPENTAX ist DS と Canon 20Dを購入したけれども、それはレンズをもらったからで積極的に購入したわけではありません。
ボディーは益々厚くなり、全体的にもっこりして、もはや遠い存在です。
このもっこりの原因の一つにグリップがあるんじゃないですか?
電気で動くデジタルカメラ。グリップは格好の電池収納スペース、そしてホールディングの向上ということになっています。
Nikon F にはグリップはない。が、ホールディングに困った経験はないです。
ストラップをぐるぐる巻き付けハンドストラップとして使用し、小さなセルフタイマーレバーに中指をかけることで持ち運びは安定し、
撮影時はセルフタイマーレバーにかける指を中指から薬指に換えればば良かった。
なんとも素っ気ないデザインのカメラ、DP2S。これにもグリップはありません。
このDPの後継機、DP Merrillは、もっと素っ気ない。グリップがないのはもちろん、レンズは沈胴しなくなり、黒い円柱と直方体になった。
大きくなったせいもあり、最初見たときは「だっせぇ」と思いましたよ。
でも、DP Merrill がどうも気になる。「カメラ、カメラ」してないからですね。ただの円柱と直方体、要するに積み木。道具としてのカメラの理想形だな。
SIGMA もそれを狙ったんじゃないでしょうか。初代DPにあったボディ前面のFoveon X3センサーのマークが消えている。
Foveon は SIGMAのデジタルカメラの顔なのに……よほど黒くしたかったのか(爆)
巨大化したファイルを使いこなす技量も環境もないので購入は見送りました。DP Merrill のデザインでもっと優しいカメラが出てくれば購入するけどなあ。
(DP2Sに自作のグリップを取り付けてしまった人間の戯言です)
その DP Merrill のイメージの悪夢?から逃れられず、パナの GM5 に円柱と直方体を託しました。
装着しているのは SIGMA のEX30mm F2.8 です。このレンズの後継が金属製になったART 30mm なのですが、プラ製のこちらの方が圧倒的にイイ。