prost list    craft    photo/camera





fp と HELIAR 40mm F2.8
Rollei 35S みたい ─目測での使い方─

──2025/01/13──

Rollei 35Sを所有したことはありませんが、似てますね。
35mmフィルムカメラ最小、かたやフルサイズデジタルカメラ最小、共に箱形デザイン、レンズは40mm F2.8、フォーカスは目測 ( fp はピーキングがあるけど絞っているとわかりにくいので目測が主 )、必要に応じてfpには外付けファインダーをつけたりするのでファインダーは共に光学式です。

目測式で大切なのはレンズの絞りとピントの関係(被写界深度)ですが、フルサイズ40mmのレンズはF11に絞って被写体までの距離を5m(レンズの距離指標)にすれば約2.3メートルから∞までピントが合っているように見えます──パンフォーカス──。 逆に近距離、あるいは絞りを開け気味にすると被写界深度が浅くなるので目測ではピンぼけ量産の恐れがあります。絞りをF8やF5.6にしたいときは目測の精度が求められるのです。今はISO感度を変えることができるし、高感度にも強いので絞り込んでもさほど問題はなく、目測というより5m固定で十分通用すると思います。




HELIAR 40mmの距離指標はレンズベース部にあるので撮影時のカメラ位置では見えず、レンズを上に向けて覗くしかありません。




距離指標が見えるようにカメラを傾けて距離3mに合わせた例です。見にくいのでちょっと面倒。




F11での被写界深度を最大に利用するために5mに合わせます。最短撮影距離のロックピンが距離指標5mの位置にあるのでこれを目印にすればカメラを傾けずとも上から見て簡単に合わすことができます。コシナが意図したのかどうかはわかりませんが (^^)


正面から見ると






さらに被写界深度表示のラインを中央に持ってくると撮影距離が約2.5mになります。このとき絞りF11でピントが合っているように見える範囲は約1.6〜5.8mになり、「∞」「5m」「2.5m」の3つのゾーンフォーカスができあがります。ボケが欲しくて絞りを開けて被写体に近づいたとき(最短撮影距離は70cm)はピントは非常に厳しくなるのでピーキングの出番です。

ピントが合うのは1点のみであり被写界深度内ではピントが合っているように見えるだけです。こだわって正確に目測するには訓練あるのみですが、腕を伸ばして指を立て片眼で交互に見てそのズレの長さの10倍が被写体までの距離になるという測り方もあります。詳しくはググってみて下さい。オートフォーカスという便利機能に抗うのも人としての感覚トレーニングかも知れません。




カメラにはそれぞれに応じた使い方があるのでこのカメラとレンズの組み合わせで、ピント! 解像度! ノイズ!…と気にし出すと楽しさが減ってしまいそうです。
(何だか矛盾するようなことばかり書いているような気が…… 汗)



CaptureOneで現像 F8 1/60 ISO64000




CaptureOneで現像 F8 1/60 ISO64000




 <     > 

 fp    Index


(C) Copyright Photo All Rights Reserved     hotophotodays@wing-ms.com