「オォ!」は特にありません(9月26日付)…いえ、いえ、ありました。カラーシェーディング。
ダメじゃん? SIGMA fp で書いた周辺の緑カブリを補正してくれる機能。Capture OneのLCC作成と同等なものでしょう。Capture Oneでうまくいかず諦めていました。過去α7II 時代に似たようなSONY製アプリをカメラ内にインストールすることができたもののうまくいかなかったし。
小さいボディだからレンズも小さい方が良い、さらにパンフォーカスで使いたいということでレンズはレンジファインダー用の広角と決めていましたが、Canon 25mm以外は色カブリが酷い。期待していたCapture Oneも惨敗。 fpをどうする? モノクロ専用に? それとも処分? 最後にfpのカラーシェーディングを試してみよう。が、これもダメ。なぜ? ひょっとしてライトテーブルを撮影しシェーディング用のデーターを作っていたからではないか。旧バージョンのCapture Oneは、ずっとその方法でやってきたのに… アイボリー系の机を撮影してfpのカラーシェーディング用データーにした。これがうまくいった。Capture Oneよりずーっと自然。
JPEG撮って出し「ティール&オレンジ」
レンズはCOLOR-SKOPAR 35mm Cタイプ(L39マウント)
カラーシェーディング「切」
焦点距離35mmでも大きくカラーシフト
カラーシェーディング「有効」
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─────カラーシェーディングはRAWファイルにも機能する─────
RAWストレート現像(Capture One 22)
カラーシェーディング「切」
カラーシェーディング「有効」
ただし、RAWファイルの場合、補正後は逆にマゼンタにシフトする傾向がある。これはCapture One も同じだがfpのカラーシェーディングのほうがその後の補正が容易。Capture Oneでは専用のプレートを使って厳密に補正データを撮影しなければならないのかも知れません。
カラーシェーディング(有効) RAW ストレート現像
カラーシェーディング(有効) JPEG撮って出し
まだまだこれで終わりではなく周辺がやや不自然なのでカラーシェーディングの微調整で仕上げていくべきでしょう。撮影後の補正という手段ですがオールドレンズにも使えるこのカラーシェーディング機能はSIGMA fp の「オォ!」です。レンズ10本を登録することができ、レンズに関するメモも入力できます。これがEXIFに記録されれば言うことなかったのになぜやらない? できない?
GXR MOUNT A12ではレンズメモはEXIFに記録されたけど?
色カブリはレンジファインダー機のレンズ(フィルム用)を使用すると起きやすく、特に後ろ玉が撮像面に近い広角レンズはセンサーが苦手な斜めに光が入射するという悪条件で撮影することになるので色カブリは回避できません。
(一眼レフと違ってそれこそミラー「レス」にもかかわらず)撮像面までの距離を短くできないためにデジタルのレンズは大きくならざるを得ないのでしょう。
SIGMA fp + 超広角SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5(初代L39マウント)
カラーシェーディング(切)
カラーシェーディング(有効)
RICOH GXR MOUNT A12は後から補正するのではなくマイクロレンズによって斜めから入ってくる光を集めるセンサー構造になっているそうです。APS-Cサイズですからクロップされ、回避するための敷居は低くなってはいるものの色カブリのない気持ちの良い画像です。またセンサー前のフィルターを取っ払ったり、薄くすることによって周辺画質の低下を防ぐなどカメラ側のハードでオールドレンズ使用に伴う問題を解決しています。
メーカーとしては当然自社専用レンズ販売を優先するので、もうオールドレンズの使用を前提としたGXR MOUNT A12のようなカメラは出てこないでしょう。
(SONY α7Cのように色カブリが軽微なカメラはありますが)
SONY α7C + SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 RAWストレート現像
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小さく軽いレンズの需要は多いと思います。フルサイズだからレンズが大きくなるのは仕方ないという壁を突破するメーカーはどこになるのでしょうか。
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